海猫亭日誌

アクセスカウンタ

zoom RSS トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所 中田 整一

<<   作成日時 : 2010/09/26 22:35   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

私、アメリカという国はそれほど好きな国ではありませんが、情報の取り扱いに関しては日本より数段優れた国だと思います。

少なくとも日本政府が発表いた情報とアメリカが情報公開法により公開した情報なら迷うことなくアメリカの発表した情報の方を信じますね。

あの国は今知られたら拙いことになるな、という情報は絶対に漏らしませんが、今発表しても困ることはないな、ということに関しては歴史の記録として保管していた文書をしっかり公開しますかな。

情報というものに対する考え方が日本とは違うのでしょうね。

別の本の帯に「日本の兵士は世界一優秀だ。日本の戦争指導者は世界一愚かだ」という言葉があったのですが、的を得過ぎて泣けるわ。

「敵を知り、己を知る」
これが闘いに勝つ為の最低条件なのに、日本の戦争指導者はこれが出来ていなかった。アメリカは知日派の民間人をどんどん軍に招き入れ彼らの知識を活用していったのに、日本は欧米の現状をよく知っている軍人でさえ、戦略本部でなく前線に追いやった。

捕虜になったら死ねとだけ教えられ、捕虜になった場合の対処法を教えられていなかった日本兵が無自覚に情報を漏らし、人道的に扱われる捕虜生活の中で
「このままま軍部に任せていたら国が滅びる。日本が完全に消滅してしまう前に戦争を終わらせ、自由と民主化を取り入れることが日本を救う道だ」
と、考えるようになったのは無理ないことなんですよね。

そして祖国の為だと、戦争を早く終結させる為にアメリカが始めたラジオプロパガンタに協力しながらも自分が祖国の裏切り者だという思いに捕虜たちが苛まれるのもとてもよく理解出来るし、捕虜収容所にいたアメリカ人軍人達が彼らが故国で辛い思いをしないようにと道義的責任から収容所時代のことについて口を閉ざし続けてきたことも、またよく理解出来るんですね。
(それにしてもイラクにおける捕虜収容所とトレイシーを比べると、アメリカという国は確実に劣化してるなあ、としみじみ思いますね。いったいどこからおかしくなったんだろう?)

あと印象的だったのが開戦直前まで日本で宣教師を務めていた情報将校が戦後日本を訪れた時のショック。

アメリカ人として国の為に力を尽くすことは当然。捕虜達から情報を収集することは日本語を話せる数少ないアメリカ人として当然の働き。努力を尽くさないわけがない。

でも彼は自分が集めた情報がどんな結果をもたらすのか理解しきれていなかったのでしょうね。彼が国の為に集めた情報は効果的に日本を爆撃する為に利用され、再び日本を訪れた彼が目にしたものは一面の焼け野原。
彼が知っていたかつての日本は無くなってしまった。

家族に己の過去を話さず、情報機関員としての自分消したくなった気持ちも解るような気がしますね。

「戦争は国家相互間の文化と文化の対決である。戦いの局面には国柄や民族の特性が如実にあらわれてくる」

というのは、その通りだと思います。自分の国の強みも弱みも剥き出しにされるのが戦争なのでしょうね。



トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所
講談社
中田 整一

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所 中田 整一 海猫亭日誌/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる