海猫亭日誌

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zoom RSS 世界でいちばん小さな三つ星料理店 奥田 透

<<   作成日時 : 2010/08/07 21:19   >>

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料理人の書いた本を読むのがわりと好きです。何故好きなのかな?と思って考えたのですが、まず単純に一流の料理人といのは一流のプロフェッショナルのことですよね?

たとえ自分とは関係のない分野でも一流のプロフェッショナルの言葉というものは凄く参考になるのですね。

たとえば著者が「青柳」時代、料理とは関係のない社長車の運転手をしている時に料理とは関係のない社長車の運転手をしている時に青柳の大将に

「料理が上達する為の一番のコツは何かわかるか?」

と聞かれるのです。尊敬している人の急な問いかけに著者がドキドキしていると

「料理はどれだけ気がつくかが一番大事なんや」

と思わずメモを取りたくなるような話をしてくれるのですね。

車を運転する時も、どうすれば後ろのお客さんに気持ち良く乗ってもらえるか考える。そういうちょっとした気遣いが大事なんだ、と。

料理は目に見えることだけが全てではなく、どれだけ沢山のことに気づいて、それをどう捉えて処理するかが大事なのだ。

下足番といってもただお客さんの靴を出し入れすれば良いのではなく、常に細かいところまで気を配り、気働きをさせることが料理の上達につながる。

うーむ、料理人でなくても仕事をしている人なら太字でメモしたくなるような言葉ですね。

徳島そごうにあった視点を売り上げ伸び率bPにした秘訣は?というと

「商売をやっていくうえでの基本を忠実に守ったこと。大事なことはお客さんがそれぞれ持っている“常識”に沿った対応をするということ。
『自分だったらこうであってほしい』と思う常識を一つ一つ満たしクリアにしていくこと。相手のかゆいところをまず探す。そしてかゆいと言われる前にかいてあげればいい。」

淡々と書いてありますが、言葉にすると簡単なことって実行するのは大変なんですよね。

「この仕事をしていて感じるのは本当に商売というのは心理学的な要素が強い世界。『かゆいところに手が届く』話ではありませんが、本来かゆいというのは異常事態なわけですから、最初から感じさせないのが一番。
それでも感じさせてしまったなら『かゆい』と言われる前にかいてさしあげる。人間というのは不快を口にすることでますます嫌な気分になってしまうわけです。
だから、せめて『かゆい』と言わせないことを心がける。それが接客の基本であるような気がします」

なんて言葉は接客業や営業をやっている人ならメモはどこだ!と探したくなりません?

頭だけを使って考えた言葉ではなく頭と体と時間。経験と経験を通して考えたこと、それら全てを使って生み出された言葉だから重みが違うのでしょう。

「努力や頑張りというのは『私はこれだけやってますよ』と自分でアピールするのではなく、他人の目など意識せず、誰が見ていようと見ていまいと、ただひたすらに自分のやるべきことを精一杯やっていれば必ず誰かが見てくれている」

 という一見ありきたりの言葉が力を持つのはその為でしょうね。

料理人の書かれた本が魅力的なのはこういうプロフェッショナルとしての言葉とともに、ものを食べるという最も動物的な本能、誰でも素に戻りやすい時に人と接する職業ならではの言葉が出るからなんですね。

「食べ方、注文の仕方、隣への気配りの仕方などで、その人の本質が出るような気がします」

 という言葉は

「料理は消えてなくなる芸術である。だから私は作り続けなければならない」

 という志摩観光ホテルの料理長の言葉とともに心に残りますね。

「食べるということは煎じ詰めれば生き物の生命エネルギーを受け取ることにほかなりません。ならば、その生き物が本来持っていたエネルギーを出来るだけ減らさないことが料理の本質ということになる筈です」

 そういう料理を口にする時、自然と「いただきます」と自分の為に命を捧げてくれた生き物達への感謝の気持ちが出るのでしょうね。

ミシェランの三つ星が新しい世界を与えてくれることは感謝し、そこから広がった世界は自分の想像していたものをはるかに超えていたと書きつつも

「私を見る人の目は変わっても私自身は変わるつもりはありません。人は自分がお神輿に乗せられ、担がれている時はなかなかそのことに自覚できないものだと言います。そこから降ろされた時に初めて自分がお神輿に乗せられていたことが解る」

 そのことを常に自覚するように自分自身に言い聞かせている人だからミシェランの三つの☆が留まり続けているのでしょうね。



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