海猫亭日誌

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zoom RSS 神の刺 須賀しのぶ

<<   作成日時 : 2010/12/18 10:56   >>

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本屋さんで見かけたのですが、初版と表紙が変わっていましたね。

前の表紙が不評だったのかな?まあ、確かに文春の書評で興味を持った人には手に取りずらい表紙だったかもしれませんね。

私は本を持ち歩く時にブックカバーをつける人なので、表紙が気に入らなくてもそんなに気にならないのですが(気にいった表紙を見返すことはありますが)、そうでない人にはライトノベルみたいで嫌だったのかもね。

戦記ものに近い内容なので、表紙のイラストと中身の間にミスマッチがあるといえばありますものね。
ナチスの軍人が主人公の小説というと皆川博子さんを思い出すから、あの人の表紙に習ったのかな?
あの人の話よりは戦争描写と神についての言及が多いですが。

須賀さんはライトノベルの頃から軍隊物を多く書いてきたから、書評で興味を持って初めて手に取ったおじさん達にもそんなに不満を抱かせないないでしょうね。

私はこの人の変なスピリチュアル傾向というか神へのこだわりがそんなに好きではないのですが、題材のせいか、この本ではあまりに気なりませんでしたね。

それもあってこの本は面白かったのかも。よく出来たエンターティメントだと思います。

主人公の一人であるマティアスが修道士のくせに神についてあまり悩まないことも好みにあったのかもね。
まあ、悩むことは悩むんですが、そりゃこういう状態に置かれたら普通神様の存在を疑うよな程度の悩み方だったので、そういう点でのぐちゃぐちゃ感はなく、彼は最初から最後まで自分の感情に忠実に「今、自分がやらなければいけないこと」の為に猪突猛進に行動してますね。

もう一人の主人公のアルベルトは神を否定する立場にいるナチスの軍人だし。

カソリックの修道士とナチスの軍人。感情で動く人と理性で動く人、と分かりやすく対立的に描かれているけれど、そういう点も気にならなかったですね。
イルゼの立場が割と類型的かな?と思ったけれど、この程度なら許容範囲だし。

ナチスに対するローマ法王庁の態度や、障害者の強制収容所送り、司祭達のレジスタンス参加については知っていたけれど、ドイツ国内の教会弾圧については思い至らなかったわ。
教会関係者が何人も収容所送りになっているのは知っていたけれど、あれはユダヤ人を庇護したから立場上巻き添えになったように思ってました。

文春の書評で興味を持った人なら感情移入するのはアルベルトの方かな?

就職口としてナチスを選んで、その理念を崇拝している訳ではないのに、結果的にナチスから離れられなくなていく、というのは有能なサラリーマンが陥りそうなパターンですから。

森達也あたりがナチスに興味を持つのはその辺りじゃなかったっけ。

有能で誠実サラリーマン、家庭では良き夫、良き父であった人達が何故ああいうことをしてしまったのか?何故、途中で止められなかったのか?
彼の興味はその辺りにありますものね。

個々の政策を見れば、ナチスはけっこうまともな政策も採っているんですよね。

アルベルトは有能な組織人ですが、マティアスは組織人として有能か?と聞かれるとかなり疑問。
でも「組織が彼を手放すか?」と聞かれたら「手放さないと思います」と答えてしまう人ですね。
ああいう人がいることは組織にとってプラスになりますもの。ああいうタイプは組織にとっては困った人だけど、いないともっと困る人なのよ。

だから最後にアルベルトはマティアスにむかって、ああいう言葉を吐くのでしょうね。


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