海猫亭日誌

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zoom RSS 出星前夜 飯嶋和一

<<   作成日時 : 2010/02/09 20:58   >>

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島原の乱を天草四郎を主役にせずに書いた小説です。ラストまで読むと、「あ、だからこの本“星が出る前の夜”というタイトルなのか」と納得するんですが、よく出来た話だと思う反面、予定調和で収まった話だな、という感じがありますね。

島原の乱が宗教戦争の面と苛政に対する農民一揆の面の両面があったことは知っていましたが、その農民にかつて武士であったものが含まれているとは気づきませんでした。

まあ、確かに風魔小次郎で名高い風魔忍群も豊臣秀吉の小田原征伐で北条氏が滅んだ後は、かなりの数が帰農しているそうですから同じことが九州であっても少しもおかしくないんですけどね。

たぶん日本全国そういう農民達が多くいて、そこに失政と失政に苦しむ人々を結びつける宗教(この場合はキリスト教だけど、別にこれが一向衆や日蓮衆であっても変わりはないでしょうね。

戦後処理を簡単に済ますには歴史の浅いキリスト教の方が簡単に悪役にできるので手間いらずだったのでしょうけど)といういう条件が重なった結果、島原で起こったというだけで、条件さえあえば他のどこで起こってもおかしくないのでしょうね。

だから幕府を含めた治める側の失政がなければ、ここまで悲惨な結果に終わらなかったわけで、そういうことをうかがわせるシーンが、この小説の中で繰り返し出てくるのですが、読み終わると何故か予定調和で終わった話だなあ、という気がするのですね。

予定調和に従ってあるものは死に、予定調和に従ってあるものは生き残る。殺されるもの、生き残るものの役割をあまりにも作者が対照的に描きすぎたせいでしょうか。

読んで損はないのですが、読み終わった後、あまりの結果に打ちのめされるという本でもないかな、という感じの本でした。

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